儲かっていても、倒産する。売上、利益とともに気にすべき数字。
「黒字倒産」という言葉を知っていますか?
読んで字のごとく、「黒字なのに倒産する」会社があります。
売上・利益ばかり追いかけていると、
黒字倒産という落とし穴に嵌るかもしれません。
今回も極端な例でお伝えしたいと思います。
1.お金が入ってこない(もしくは、遅い)
創業当初のA社ですが、ある会社と契約できました。
毎月、1000万円の売上になります。
経費は、毎月800万円です。
毎月、200万円の黒字。
売上、利益は、とても順調そうにみえます。
もう1つの気にすべき数字。
もちろん、お金。「現金預金」の残高です。
A社は、当初、現金預金が計3000万円あります。
経費は、翌月現金で払いますが、
売上は、5か月後の入金という契約だった場合
5か月目で、マイナスになってしまいます。
(この例の場合は、利益が出ているので借入ができそうですが)
借入ができなかった場合には、支払いが滞ってしまいます。
2.支払が多すぎる
B社は、現金商売。
売上1000万円、経費800万円は、先ほどと同じです。
しかし、初月の段階で現金残高が500万円しかなく、
借入金の返済が毎月300万円ありました。
経費にならない「借入金の返済」は、利益の計算には出てきません。
利益が出ていても、入金以上に出金があれば、残高はみるみる減っていきます。
もちろん、これだけわかりやすければ、
資金ショートする前に、借入するなど対策をするでしょう。
でも実際は、取引先や支払い条件も何パターンもあって、
税金の支払いは年に1回だけだったり・・・
いつ、いくら入って来て、いくら払わないといけないか、
支払い前の預金残高は、いくらなのか、把握できているでしょうか。
気づいたときには
残高が底をついていたってことになりかねません。
3.まとめ
利益が出ていて、さらに売掛の回収が順調でも
入金のタイミングが遅かったり、
借入の返済が多い場合には、資金繰りが厳しくなってしまいます。
経理の最低限の仕事は、年に1度の決算書の作成。
『資金繰り予定表』の作成で、役立つ経理にレベルアップ。