手取り収入っていくらあるか、わかりますか?
所得税の確定申告。
年に一度、まとめて集計するという方にとっては、憂鬱な時期ですよね。
確定申告を行うと
所得税額が確定します。
そこで質問です。
「前年の手取り収入がいくらだったか、わかりますか?」
会社勤めの方なら、毎月、給与日に入金される額なので、
ほとんどの方が即答できると思います。
個人事業主の方は、意識されていない方が多いのではないでしょうか?
手取り収入。可処分所得ともいいます。
給与の方であれば、
給与収入(額面)から
社会保険料(年金・健康保険・雇用保険)、税金(所得税・住民税)を
差し引いた額。
残りは手元に残って、生活費や貯蓄に使える額です。
手取り収入がわからない方は、
生活費にいくら使えるかわかっていない、という場合が多いと思います。
実は、個人事業主の方の場合、
手取り収入を把握するのは、少し面倒なのです。
だからと言って、
生活費にいくら使えるかわからない、という状態が続くのも
お金の不安がつきまとう原因の一つになります。
なので、今日は、手取り収入をざっくり計算する方法をお伝えします。
準備するものは、つぎの5点。
・前年の確定申告書
・青色申告決算書
・住民税通知書(前年6月頃に市役所から届いたもの)
・事業用の借入金の返済予定表(ある方のみ)
・電卓(スマホやPCの電卓機能でも構いません。)
計算には、次の金額を使用します。
①青色申告決算書「青色申告控除前の所得金額」
②青色申告決算書「減価償却費」
③返済予定表「前々年12月末の残高、前年12月末の残高」
④確定申告書「社会保険料控除額」
⑤確定申告書「所得税及び復興特別所得税の額」
⑥住民税通知書「年税額」
あとは、電卓で、足し算・引き算・割り算です。
1.前年の返済額を計算する(ある方のみ)
返済額=前々年12月末の残高-前年12月末の残高
2.年間の手取り収入
手取り収入(年間)=①+②-返済額-④-⑤-⑥
3.月間の手取り収入
手取り収入(月間)=手取り収入(年間)÷12
これで、ざっくりとした手取り収入が計算できたはずです。
なお、前中に
事業用資産を購入したり、新たに借入したりした場合には、
計算がもう少し複雑になります。
前年は、手取り収入の範囲内で生活できていたでしょうか?