5,000円以下は会議費! それで会社の数字を把握できますか?

法人の会計入力をされている方は、

1人あたり5,000円以下飲食代は、
会議費』で処理されていると思います。

平成18年3月31日に法律が改正されたので、
5,000円以下の飲食代は『接待交際費』ではない!
と税法上決められてから、もう10年以上になります。

でも本当に『会議費』で処理することが
会社の数字を見る立場として、わかりやすいんでしょうか。

接待交際費は、経費にならない?

法人の税金の話を理解するために、
最低限の知識があります。

 それは、会計上の利益を基に税金が課せられる税法上の利益を計算する、ということ。

 (会計上の利益
  売上から経費を引いた金額です。

 税法上の利益
   会計上の利益
から法律で決められた加減算をした金額です。

 ちなみに、税法上の利益のことを課税所得といいます。

つまり、会計上と税法上では、利益の金額が違います。

前提が長くなりましたが、
会計上は経費になるのに、原則として税法上は経費にならないものに
『接待交際費』があります。

したがって、
 会計上の利益+接待交際費=税法上の利益
という計算をすることになります。

なぜ税法上は経費にならないかと言うと、
交際費たくさん使って利益減らしたら税金減らせる!
ってことをさせないためです。

けど、景気が悪くなると、
ちょっとは交際費使って飲食店にお金落として、景気よくなるように協力してよ!
ってことで、
 原則ダメだけど、例外で経費にしていいよ!
っていう法律が作られます。

なので、接待交際費は、
税法上経費になるものとならないものがあります。

例外で経費になるもの。
 ①1人5,000円以下の飲食代
 ②年間飲食代(①を除く)の50%
 ②年間800万円以下の接待交際費(中小法人に限る)

1人5,000円以下の飲食代は例外で経費になるので
『会議費』で処理されるようになりました。

会議費になる5,000円超の飲食代

1人5,000円以下は『会議費』。という情報だけが強調されてしまっているので、
5,000円を超えたら全て『接待交際費』で処理されていることもあります。

しかし、それは間違っています。

判断の順番としては・・・
 ①会議費か接待交際費か実質で判断
  1人5,000円超えていても実際に商談(会議)をしていたのであれば、
  『会議費』になります。
  取引相手によっては、1万円の食事を出さないといけないこともありますよね。
  接待と商談の判断は難しいこともありますが、
  議事録を作成しているなど、客観的な判断が必要です。

 ②接待交際費(飲食代)はいくらか。
  5,000円基準(税法上の経費かどうか)は、あくまで接待交際費の話です。

5,000円以下も『接待交際費』に計上する。

ここからは、会計処理の仕方の提案になります。

1人5,000円以下でも実質が『接待交際費』であれば、
『接待交際費』に計上した方がわかりやすいと思います。

『接待交際費』には、補助科目を設定します。

  ①飲食代(5,000円以下) →経費
  ②飲食代(5,000円超)  →50%だけ経費
  ③その他         →経費ではない

また、中小法人の場合には、
『接待交際費』が年間800円以下であれば全額経費になります。

 

<メリット>
 1人5,000円以下の飲食代でもあくまで接待交際費です。
 経費の把握を考えたとき、
 実際に会議をした費用と接待をした費用が
 同じ『会議費』に計上されていると把握しにくいのではないでしょうか。
 『接待交際費』に計上すれば実態を把握できます。

<デメリット>
 今まで5,000円以下の飲食代を
 『会議費』にされている場合、過年度との比較が困難になります。

 

なお、5,000円以下の飲食代を
『接待交際費』に計上されていても補助科目で集計が取れていれば、
法人税の申告書に集計額を1か所転記するだけなので、作業は、ほぼ増えません。

まとめ

 税法上、交際費じゃないから、会議費に計上する。
 税金の計算だけが目的ならそれでいいかもしれません。

 しかし経理は、会社の数字を把握することが第一の目的であるべきです。

 勘定科目を決める際は、どんな数字が見たいか、を優先すると経理がもっと役に立ちます。


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